Hetch Hetchy Dome
標高 6,197フィート
Yosemite National Park

2002年10月13日

月を見ながらどんちゃん騒ぎをするのに良い、岩と木に囲まれ、尚且つアプローチのよく人のいない キャンプ地をCD-ROM地図でさがしていたら、頂上部に池を持つ、Hetch Hetchy Domeが偶然見つかった。 そんないいところへは当然トレイルはついていない。藪こぎ覚悟で朝5時に家を出る。 10年もシリコンバレーで水を使っているのに、その水瓶たるHetch Hetchyに来るのは初めてなの であった。



駐車場からすぐにダムを渡り、トンネルを抜けたところにトレイルヘッドがある。 1マイルも湖岸を歩くとやがて分岐点につき、そこからスイッチバックの登りが始まり ぐんぐん高度を上げてゆく。1時間程行ったところでトレイルを外れ、ドーム目指して 進んでゆく。
倒木、灌木、ボルダー、そしてパインの木々の間を縫って獣道のネットワークがはりめぐされている。 鹿の足跡が一番多い。目を凝らし一番歩きやすい獣道をたどる。が、なかなかまっすぐには進めない。 ひどいところでは視界は20メートルぐらいしか利かない。
そうこうしながら1時間もすると突然枯れたFalls Creekに出た。この川はWapama Fallsに注いでいるそうだが、 6〜7月の頃ならば渡渉などは到底不可能な幅である。 このすぐ先に朽ちた水量計測所と渡渉用のケーブルカーがあった。
いよいよドームの西側を上り始める。ちょっと見には急な岩に見えたが、 上手くルートをつないで行くとあまり苦労せず高度を稼いでいくことができた。
頂上は木の多いプラトー状になっている。南のほうにひたすら進んでいくと 最後にぱっと視界が開け湖が見えた。このころが一番人口火災の煙がひどく あたり一面霞がかかったようになっている。
南西方面にはダム、真南にはKolana Rockが見えている。ここで一休みしながら 辺りを見回していると、コーンをぶら下げたSugar Pineの木が多い事に気づいた。 また目の前に巨大な人口建造物が見えてはいるが、車、ボートなどの 喧騒音は聞こえてこない。 すでに昼を回っているので、帰途につくことにする。 残念なことに頂上にある池の存在は確かめる事が出来なかった。 (ルートの性格上、荷物をかついでここに来るのは大変なのであきらめることにした。)
ひとたび地形を知ってしまうと、道がなくても以外に早く歩けるものである。 あまり苦労もせずにトレイルへ戻ることができた。この景色が見えるところまで来て、 この日初めて他のハイカーに遇った。気がつくと空も晴れ上がっていた。 煙はどこへ行ってしまったのだろう。説明書によると、Hetch Hetchyの水は ろ過する事なく飲めるそうである。残念ながら、ダムの上に設置してあった飲料水の蛇口は 壊れていたようだ。