トレイルヘッドから40分ほど林の中の道を登っていくと尾根に出て 今日の行き先のPine Valleyを見渡すことができた。持っている水は1.5リッターペットボトル 3本、ギネスビール3本、そしてバーボンを少々。ギネスは冷やさなくても それなりに飲めるだろうと。ここからPine Valleyへ下る道は 人と鹿の足跡が入り混じり、あまり人気のないトレイルであることがわかる。 |
Pine Valleyの谷あいの道を行くと突然北側に石庭風の景観が広がる。思わず今日はここに泊まろうか と考えてしまう。が。まだ1時間強しか歩いていなかったので、更に進むことにした。 |
やがてGrouse Lakeという、浮き草だらけのあまりぱっとしない湖に着いた。 ここでメイントレイルをはずれ南側の急な斜面を登っていく。 最初はこんな急なところをいけるのかと思ったが、よく見るとジグザグ状に 岩だなが続いており、ところどころにケルンらしき岩も積んである。 荷物が重いので注意しながらゆっくり登っていく。 |
300フィートも登るとPine Valleyの全貌が見えてくる。 |
やがて岩場は次第に緩やかになり、ところどころに 木が出てくるようになった。空は東北西と三方に開け 南側は小高い岩に守られており、月夜を楽しむのには絶好の場所だと思われたので、ここを天場に決める。 すぐにビールを日陰において冷やし始める。 |
焚き火にあたりビールを飲んでいる隙に 黄色い月が岩山から頭を出していた。 どんちゃん騒いでいるうちに 月はあっという間に高度を上げ、やがて青白い光を放ち始める。岩もいよいよ 白く光り始める。夜中に用を足しに外に出たときは、まるで真昼のようだった。 |
朝Tは裏の岩山に景色を見に行く。頂上近くには鬱蒼とした 木々の間にChain Lakesの静かな湖面が見えていた。 陽があたり始めるとすぐに空気が温まって来たので、テント撤収も楽である。 水を使ったあとの荷物は軽く、昨日来た道を楽々と引き返せた。 トレイルヘッドに戻って気づいたのだが、今回は昨日Pine Valleyへ下りはじめてから 全く誰にも出会わない静かな山行であった。 |